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いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所    「的外れ 2007年1月号より」

2016.10.24

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著者プロフィール

弁護士 千田 實 氏(ちだ みのる)

みのる法律事務所 所長

 雅号 青空浮世乃捨 

 

〜メディカルフードサービスとのつながり〜

MFSも賛助会員として参加しているNPO法人食事療法サポートセンターの理事として千田實先生も活動されております。

当社代表 松島は千田實先生の著書を読み、深く感銘を受け、少しでも多くの方に食事療法を長く続けて欲しいと思いニュースレターに抜粋記事として掲載していきます。

 

千田先生についてさらに詳しくはこちら→ http://www.minoru-law.com/profile.html

 

 

 

いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所 

  「的外れ 2007年1月号より

 

生活習慣病は、太りすぎに注意

 

妻と共著『糖尿病と高血圧が治った――生活習慣病は、患者も主治医』という本を書いています。

ずぶの素人が書く医療の本ですから、ちんぷんかんぷんです。ただ、昭和大学藤が丘病院客員教授出浦照國先生や、管理栄養士の瀬戸由美さん等の医療スタッフの指導を受けていますので、そんなに大きな誤りはないと信じています。

出浦先生は、食事療法では日本一の先生と言われており、管理栄養士の瀬戸さんは、先日、東大、京大の教授等とともに日本で12人の1人に選ばれ、日本病態栄養学会より研究奨励賞の表彰を受けられた方です。

 

先日、出浦先生と瀬戸さんと打合せをしていた際、

出浦先生は

「腎不全の治療も、専門的に言えば数限りないほど要素がある。血液中の毒素一つとっても、尿素窒素の他にも数多くの毒素がある。その一つ一つを取り上げては複雑になってしまう。

そこで、その代表選手として、尿素窒素値を血液中の毒素状態を知るための指標として用いている。

いろいろな面で、もっと判断の基準となる目印を単純化する必要があるが、どうしたらよいか苦慮している」

と言われました。

 

私は、この出浦先生のお話を伺い 、

『糖尿病と高血圧が治った 生活習慣病は、患者も主治医』においては、生活習慣病にならないようにするためにはどうしたらよいかという判断の基準となる目印を、できるだけ単純化しなければならないと心に決めました。

つまり 「わかりやすい 秤 」を読者に示さなければならないと思ったのです。

生活習慣病を予防・治療するためには、こと細かく言えば、数限りなく注意しなければならない点があります。

 

それを指摘しても、仕事だ、旅行だ、テレビだ、携帯電話だ、メールだ等々、目の前にやることが山積している現代人は、それを読むことさえ億劫だと思います。

ましてや、内容を熟読玩味し、自分のものにすることは、口で言うほど容易いことではないと思います。

そこで、この本では生活習慣病を予防・治療するために、まず生活習慣病にかかっているとか、かかりそうだということを知る目印、つまり「秤」を、できるだけわかりやすく示すことにしました。

 

生活習慣病にかかっているとか、かかりそうだということをはかる最もわかりやすい秤は「体重」です。

「太りすぎは危険信号」です。太りすぎている人は、減量しなければなりません。

太りすぎかどうかは見ただけでわかりますが、国際的な基準としてBMI(ボディ・マス・インデックス)という指標があります。

それは、体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)で求められる数値です。私の場合は、身長163㎝、体重58㎏ですから、58÷1.63÷1.63で 21.8となります。

正常BMIは18から25まで、理想は20乃至23と言われております。

ですから、現在の私は、理想体重ということになります。

 

私は一時、83㎏まで体重が増えました。これですとBMIは、83÷1.63÷1.63で31.2となります。

どう見ても肥満です。それも、ひどい肥満です。

そのため、生活習慣病のデパート状態になっていました。

出浦先生の診察・治療を受けるようになり、最初に取りかかったのが減量でした。

 

1日1,400kcalに食事を制限し、朝・晩1時間ずつ散歩をしました。1年もしないうちに、58㎏まで減量に成功しました。生活習慣病のデパート状態は解消されました。

生活習慣病の代表選手である、高血糖値、高血圧、高脂血症(高コレステロール、高中性脂肪)等々の状態が改善されました。

血糖値、血圧値などは、その時の状態を示すものですから、暴飲暴食や過労などによって再び数値が上がる危険性はあります。

しかし、私は今のところ、糖尿病の薬も 注射も、高血圧の薬も全く必要のない状態になっています。糖尿病や高血圧はその時の状態を示すものだから、医学専門的には 「治った」とか「完治した」という言葉は使わないのかもしれません。

われわれ素人の世界では、薬や注射を使わなくてもよくなった状態を「治った」と言っても通用すると思いますので、この本のタイトルを『糖尿病と高血圧が治った』としました。これもわかりやすい目印、わかりやすい秤にしたいと考えたからです。

生活習慣病にかかっているか、または、かかりそうか、ということをはかる秤として、BMI数値について述べました。これは、単純に言ってしまえば「身長と体重のバランス」ということになります。

 

最近話題になっているのは、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)です。メタボリックシンドロームというのは、生活習慣病やその予備軍を指すものです。

平成16年(2004年)10月1日現在の40~74歳の総人口は約5,700万人ですが、そのうちメタボリックシンドロームの有病者数は940万人、予備軍者 数は1,020万人で、合わせて約1,960万人になるとのことです。

大雑把に言って、5人に2人は、メタボリックシンドロームの有病者か予備軍者、ということになります。

メタボリックシンドロームかどうかを見分ける秤の一つとして、ヘソの周りを測定する方法があります。その数値が男子で85㎝、女子で90㎝を超えれば、メタボリックシンドロームを疑った方がよいと言われています。

私の個人的見解ですが、女性も85㎝を基準にすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。先日テレビを見ていたら、同じような考えを話していた医師がおりました。

BMIもヘソの周りの測定も、太っているかどうかを見極める秤です。 どちらも極めて簡単にできることであり、誰にでもわかりやすい秤です。この文章をお読みの皆様は、どちらもすぐにできますので、BMI、つまり、体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)を計算機で出してみて下さい。

また、スケールでヘソの周りを測ってみて下さい。 その結果、BMIが25を超えていたら、ヘソの周りが85㎝を超えていたら、生活習慣病のおそれがあると思い、対策を講じて下さい。

 

生活習慣病として、どのような症状が出るかということについては、私は生活習慣病のデパート状態でしたから、この本に詳しく書きました。 これを読んでいただくと 「これは自分も思い当たる」という方もおられると思います。

生活習慣病は、それらの症状にとどまっているうちはよいのですが、いずれ、心臓病、脳卒中、腎不全などの命に関わる病気や重い後遺障害を残す病気に移っていきますので、今のうちに生活習慣を改善しましょう。

 

その手始めに、まず「太りすぎていないかどうか」を確認してみましょう。

 

 

 

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