いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所 「的外れ 2014年4月号より」
2017.08.29
私は、5月20日で満72歳となります。このようなサービスを受けなければならない年齢となりました。そこで、その方は「会社で『サコウ ジュウ』を建てて、先生はそれを借りて住んだ方がいいのではないか」と提案してくれたのです。「なるほど、それはいい」とすぐに納得しました。迷わず、「私がいの一番の客になる」と決断しました。その場で、会社に「是非やってほしい」と頼みました。
3人の子供もとっくに成人し、3人とも東京で生活しています。家族構成がすっかり変わりました。ミニ体育館まで入れると10を超える部屋があり、トイレも3つもあるわが家は、妻と2人で住むのには掃除をするだけで大変です。そのため、いつも散らかし放題です。建物は古くなり、ガタガタです。住み心地は「悪い」の一言です。
私は朝8時から夜7時までは、土日も祭日もなくほとんど事務所にいます。妻は56歳で現役大学生となり、ほとんど家に居ないのです。私も妻も、自宅ではほとんど寝るだけの生活です。台所と風呂と寝室とトイレだけあれば事足ります。他の部屋は全く不要です。子供達を育てるために建てた家は、いらなくなりました。老夫婦の住みやすい家に建て替えようと考えていました。
最近では、食事を1人で食べることも多くなりました。侘びしいと思うこともあります。「サ コウ ジュウ」なら、頼めば食事まで出してくれるそうです。風呂も比較的広い共同風呂があります。買い物も手伝ってくれます。「サコウ ジュウ」には談話室もあるとのことです。茶飲み友達もできそうです。私は迷わず、妻と2人で住むスペースと、子供や孫が帰って来たときに泊まれるスペースを借りることに決めました。この年になって借金をして自宅を建て替えるよりも、賃料を払って使いやすい部屋を借りた方が得です。何の迷いもなく、「サ コウ ジュウ」に住むことに決めました。
つづく