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糖尿病性腎症の食事療法:ポイント①〜③
①糖尿病性腎症前期は糖尿病食が基本
糖尿病性腎症前期は、糖尿病食を基本とする。
管理栄養士の食事療法アドバイス【糖尿病の食事療法】参照
②腎臓の負担軽減のための摂取たんぱく質の適正化
ご家庭での食事療法のコツ
- 腎機能が低下すると、たんぱく質が代謝されてできる老廃物が体内に蓄積し腎臓病の進行や尿毒症を起こすおそれがあるため、たんぱく質の制限を行う。
- 食品成分表や腎臓病の交換表で、各食材のたんぱく質量を計算しながら、食事記録をとる。
- 細かい計算が難しい場合は、「肉・魚80gに約15~20gのたんぱく質が含まれている」と考える。
- たんぱく質を制限した分は、野菜、きのこ、海藻類でボリュームを増し食事の満足感をアップ。(カリウム制限がある場合は要注意)
- 体内で効率よく利用されるため、摂取するたんぱく質のうち60~70%は良質なたんぱく質(主に肉や魚などの動物性たんぱく質)を摂るようにする
- でんぷん米、でんぷん麺、低たんぱくご飯、低たんぱくパンなどの低たんぱくの治療用特殊食品を主食に用いる。
※通常のご飯一膳(180g)には、4.5gのたんぱく質が含まれますが、低たんぱくの食品に変えると、その分を主菜に置き換えることができます。(ご飯からたんぱく質をとるよりも、主菜のたんぱく質の方が良質なので好ましい。)
③体たんぱく分解抑制のための適正エネルギーの確保
ご家庭での食事療法のコツ
- エネルギー摂取量が不足すると体の組織を燃焼し、タンパク質を摂りすぎた時と同じように老廃物が生じ、腎機能を低下させてしまいます。そのためエネルギー量を確保した上でタンパク質を制限する。
- 脂身の多い肉や魚の部位を使う。
- 炒め物や揚げ物などの油を使う料理にする。
- 粉あめ、MCTが使われている治療用特殊食品(高エネルギーゼリーなど)を利用する。
- 低たんぱくで高エネルギーの食品をリストアップしておき、エネルギーが足りないときに利用する。(ポテトコロッケ、フライドポテト、カレー、大学芋、チョコレート、ジャム、果物のコンポートなど)