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糖尿病性腎症の食事療法
糖尿病性腎症の食事について、ポイントとアドバイスをMFS管理栄養士がご説明致します。
糖尿病性腎症の食事療法の目的
糖尿病性腎症は、糖尿病に特有の合併症の一つです。(糖尿病の三大合併症:網膜症、腎症、神経障害)
高血糖が続くと、腎臓の毛細血管に負担がかかり、腎臓の機能が低下してしまいます。
血糖状態、血圧、摂取たんぱく質量を調整することによって、腎臓への負担を軽減し、糖尿病性腎症を予防、または悪化を阻止するのが食事療法の目的です。
糖尿病性腎症の食事療法のポイント
- ポイント①
- 糖尿病性腎症前期は糖尿病食が基本>>
- ポイント②
- 腎臓への負担軽減のための摂取たんぱく質の適正化>>
- ポイント③
- 体たんぱく分解抑制のための適正エネルギーの確保 >>
- ポイント④
- 血圧を上げないため、腎臓への負担軽減のための食塩制限>>
糖尿病性腎症は、病態の進行度合いによってどのような点に気をつければ良いかが異なってきます。各種制限食の、ご家庭での調理やお召し上がり方の工夫は、ご参考にしてください。
分類と基準
- 【参考】糖尿病腎症病期分類
臨床的特徴 病期 尿たんぱく値(g/gCr)
あるいは
アルブミン値(mg/gCr)腎機能・GFR(eGFR)
(mL/分/1.73㎡)第1期(腎症前期) 正常(30未満) 30以上 第2期(早期腎症) 微量アルブミン尿(30~299) 30以上 第3期(顕性腎症期) 顕性アルブミン尿(300以上)
あるいは
持続性タンパク尿(0.5以上)30以上 第4期(腎不全期) 問わない 30未満 第5期(透析療法) 透析療法中 (参照 糖尿病治療ガイド 2016-2017)
- 【参考】糖尿病腎症生活指導基準
治療、食事、生活のポイント 第1期(腎症前期) 糖尿病食を基本とし、血糖コントロールに努める。
たんぱく質の過剰摂取は好ましくない。第2期(早期腎症) 糖尿病食を基本とし、厳格な血糖コントロールに努める。
降圧治療。
たんぱく質の過剰摂取は好ましくない。第3期(顕性腎症期) 厳格な血糖コントロール。
降圧治療。MFSタンパク制限食。第4期(腎不全期) 血糖コントロール。
降圧治療。低タンパク食。(透析療法導入)
浮腫の程度、心不全の有無により水分を適宜制限する。第5期(透析療法) 血糖コントロール。
降圧治療。透析療法または腎移植。
水分制限(透析間体重増加率は透析時基本体重の5%以内)