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人工透析の食事療法
人工透析の食事について、ポイントとアドバイスをMFS管理栄養士がご説明致します。
人工透析の食事療法の目的
腎機能の低下が進行(糸球体濾過量が15mL/分/1.73㎡未満)していくと、透析導入が選択肢のひとつとなります。
透析導入後、摂取たんぱく質、水分、塩分などを調整することによって、腎臓のさらなる悪化を抑制し、透析から次回の透析までの間の体調を整え、透析時の負担を軽減させるのが食事療法の目的です。
人工透析の食事療法のポイント
- ポイント①
- 体内水分を増やしすぎないための水分制限>>
- ポイント②
- 腎臓の負担軽減のための摂取たんぱく質の適正化>>
- ポイント③
- 体たんぱく分解抑制のための適正エネルギーの確保>>
- ポイント④
- 水分制限のための食塩制限 >>
透析療法中のお食事は、「血液透析」と「腹膜透析」の違いによって栄養指示量が異なります。
担当の医師や栄養士と相談しながら食事療法を行いましょう。
食事療法基準
- 【参考】成人の慢性腎臓病(CKD)に対する食事療法基準
血液透析(HD)※週3回 エネルギー
(kcal/kg/day)たんぱく質
(g/kg/day)食塩
(g/day)水分
(ml/day)カリウム
(mg/day)リン
(mg/day)30〜35(※1) 0.9〜1.2 6未満 できるだけ
少なく2000以下 たんぱく質(g)
×15以下腹膜透析(PD) エネルギー
(kcal/kg/day)たんぱく質
(g/kg/day)食塩
(g/day)水分
(ml/day)カリウム
(mg/day)リン
(mg/day)30〜35
(※1)0.9〜1.2 尿量(L)×5
+
PD除水
(L)×7.5尿量
+
除水量制限なし
(※2)たんぱく質(g)
×15以下kg:身長(m)二乗
※1 日本人の食事摂取基準2015年版と同一とする。性別、年齢、身体活動レベルにより推定エネルギー必要量は異なる。PDの場合は、透析液からの吸収エネルギー分を差し引く。
※2 高カリウム血症では血液透析と同様に制限。